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1.はじめに |
図1:井原医師会
ホームページ
定期的に更新されている
図2:イントラネット1
イントラネットを開いて
いる画面
図3:イントラネット2
専用ソフトを使って接続
する
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平成7年2月に政府の高度情報通信社会本部が「高度情報通信社会の実現に向けた基本方針」をとりまとめたこと、厚生省がインターネットを利用した「医療情報電子検索システム」を計画したことなどを皮切りに、平成8年に入って日医もコンピュータ通信(特にインターネット)への参画と対応を急ぐことになった。同時に岡山では「岡山情報ハイウエイ構想」の実現にむけて「高度情報化基本計画」をまとめた。しかしこの時点でインターネットには、自由奔放なメディア故の玉石混交の情報氾濫、電話料金の嵩み、アクセスの遅滞、個人情報保護への脆弱性など多くの問題があった。またインターネット接続の煩雑さという根本的な困難もあった。
平成10 年に入ると全国至るところでホーム・ページ開設ラッシュというべき状況となっていて、井原医師会も例外でなく、とりあえず平成10
年8月6日にインターネット上にホーム・ページを開設し医療機関の紹介や医学知識の収集・公開等を行うに至った。しかしこれだけでは高度情報通信社会あるいは高度情報化という、はじめて聞けば辟易するような社会情勢への対応の入り口へも至らない。このような事情を背景にして、我々は「まずは小さくコンピュータの使い方とコンピュータ通信のやり方を実体験し練習してみよう。そのなかでコンピュータを使うことの利点と限界を多少なりとも理解すればいい。小さいネットワークといえばイントラネットが一番相応しい」という結論に達した。
さらにイントラネット管理者(自然堂 村井俊介氏)が近隣に事務所を構え、大手業者の約60% の経費で運営できるということ、またイントラネットは完全閉鎖的的メディアであり、殆ど完全な患者の個人情報保護が可能であるということも我々の構想に幸いしたといえる。
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2.井原医師会イントラネット構築までのあゆみ |
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(1).
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平成10 年度2月理事会(平成11 年2月18 日(木) 於医師会館)にて井原医師会イントラネット構想について着手すべき時が来たことを説明した。会員各位にアンケートを配って、参加の意思などを聞くことになった。
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(2).
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平成11 年2月26 日 『井原医師会イントラネット』参加へのアンケート(一部抜粋)
最近の世の中、高度情報化社会の到来、情報公開などと情報に関する喧騒であふれており、それを担うコンピュータ文化の浸透が推奨されております。我々医療界に生きるものもその例外であるはずもなく、兎にも角にも手を出してみないことには話が先に進まないという状況がいよいよやってまいりました。そこで医師会執行部では、「井原医師会イントラネット」構想のもとで、先ずは小さくコンピュータ文化に馴染んでみようと考えました。「井原医師会イントラネット」とは井原医師会会員の間で、コンピュータ通信を主体としたネットワークを形成し、それを利用して会員相互の情報交換を行おうというものです。
このネットワークを作るにあたり、会員個人の新たなる経済的負担をできるだけ避けるようにやってゆこうと思っておりますが、コンピュータの設置場所確保あるいは電話回線の一回線(ISDN
なら自動的に二回線)増設などの会員各位の個人的負担をお願いする場合があります。またこの構想は会員各位へ対する強制ではありませんので希望されない場合は、その旨をお知らせ下さいますようお願い申し上げます。
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図4:最新型のiMac
価格、設置場所、扱い
易さで決定した。
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(3).
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平成10 年度3 月理事会(平成11 年3月18 日(木) 於医師会館)
井原医師会イントラネット構想の経過を説明した。アンケートなどの結果、参加希望医療機関は医師会サーバ、訪看ステーションを合わせると19施設で、予算は約280万円余りと推定された。iMacの配付は13箇所の予定であることを報告した。
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(4).
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平成11 年度(1999 年度)井原医師会事業計画に新事業として井原医師会イントラネット推進を盛り込んだ(以下事業計画より抜粋)
◆新事業
新医師会館、訪問看護ステーション、在宅介護支援センター等を包括した新事業を検討し、従来の会館設立金は引き続いて準備する。会の運営、会計、会員旅行などを見直し、「井原医師会イントラネット」構想を推進する。
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(5).
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平成11 年5 月発行の井原医師会報210 号より、イントラネットからダウンロードして入手可能とした。また会報211 号よりカラー(写真など)を取り入れた。
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(6).
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平成11 年7月13 日現在の井原医師会イントラネット接続と利用状況(イントラネット管理者自然堂村井俊介氏の報告より)
参加19 医療施設のうち17 施設がこの時点で医師会サーバと接続されていた。
未接続のうち1施設はモデムの動作が不完全なためで、残りの1施設は各種の都合で後回しになった故だった。熱心にアクセスしているのは5施設で9施設では余り関心がないか、操作に戸惑っていて自然に関心が薄れているようだ。あとの3施設ではボツボツやっていくという感じである。
全体の状況としては「海の物とも山の物とも」って感じではないでしょうか。システムの理解度が深まれば、関心は高まっていくと思います。メールを書くにも「書く内容と相手」が見つからない。会議室は「誰でも覗ける」ということが、腰がひける原因だと思います。一昔前のパソコン通信の初心者と同じでしょうか。
まあ、まだまだご覧になっていない方が多いのが少し残念です。会議室に関しては、よく説明する必要があるかもしれません。
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(7).
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平成11 年度9月例会および臨時総会(平成11 年9月30 日(木) 於フレスタ3階新医師会館)にて井原医師会イントラネットが一応完成したことを報告。
とにかくインフラ構築が完成したということで今後の運用については会員各位の知恵を出して欲しい。せっかくの試みなので活発な活用をお願いした。
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